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MODELS / Qwen
Alibaba・Qwen、自動運転向け視覚言語基盤モデル「Qwen-Drive-1.0」を公開 — 3D知覚・対話・軌道計画を単一モデルに統合、Apache 2.0
Qwenチームと華中科技大学が自動運転向けの視覚言語基盤モデルQwen-Drive-1.0を公開した。Qwen3.5-4Bを基盤にBEV知覚ヘッドと計画エキスパートを組み合わせ、NAVSIMでPDMS 90.7、運転シーン理解のベンチマーク群でベースモデルを上回ると報告している。重みはApache 2.0でHugging Faceに公開済み。
Qwenチームと華中科技大学は、自動運転向けの視覚言語基盤モデル「Qwen-Drive-1.0」を公開した。事前学習済みの視覚言語モデル(VLM)のアーキテクチャを保ったまま、3D知覚、視覚言語による問い答え(VQA)、運動計画を単一の枠組みに統合する「最初の一歩」と位置づけている。重みはApache 2.0ライセンスでHugging Faceに公開され、技術レポートはarXiv(2609.00111、8月31日公開)に置かれている。以下、GitHubリポジトリ・Hugging Face・技術レポートの一次情報に絞って整理する。

出典: QwenLM/Qwen-Drive-1.0(GitHub) の公開アセット(assets/intro.png)。図の内容はリポジトリの記載に従う。
単一モデルに3機能を統合 — Qwen3.5-4B基盤・BEV知覚ヘッド・計画エキスパート
- 基盤はQwen3.5-4B: ネイティブマルチモーダルのQwen3.5-4Bを共有VLMとして用い、アーキテクチャは事前学習済みモデルから維持している(Hugging Faceのタグにもbase_modelとして明示)。
- BEV知覚ヘッド(外部モジュール): 3D物体検出、セマンティック占有予測、BEV地図分割を共同で実行する。共有表現から取り出せる3D情報のプローブとして機能し、3Dシーン構造への明示的で検査可能なインターフェースを提供すると説明している。
- 計画エキスパート(外部モジュール): 共有VLM表現を条件として将来の自車軌道を生成する。元のVLMのLLMデコーダーは変更せず、汎用VQAと運転VQAの双方を扱う構成とした。
- 段階的な学習戦略: 知覚・言語・計画の目的を統合する段階的学習を採用し、運転向け教師データと汎用視覚言語データを組み合わせることで、運転能力の獲得と幅広い視覚理解・指示追従の保持を両立させるとしている。異種の知覚アノテーションを共通ラベル空間に写像し、運転VQA応答の形式・事実の一貫性を再アノテーションで整え、複数公開データセットの軌道を統一ウェイポイント表現に標準化するデータパイプラインを構築したという。
計画性能の報告値 — NAVSIM・Waymo・NVIDIA PhysicalAI
- NAVSIM v1.1 navtest(PDMS): 模倣学習の計画エキスパート(SFT)で88.2(best-of-6で89.3)、ベンチマーク目的での報酬最適化後(RL)で90.7(best-of-6で91.4)と記載。SFTとRLは同一VLMを共有する。
- Waymo Open Dataset E2E test(RFS): SFTで7.78、RL後で7.91と記載。
- NVIDIA PhysicalAI open-loop(minADE 3秒): SFTで0.34m、RL後は0.38mと記載されており、この指標ではSFTの方が良い値となっている。
- 解釈の留保: いずれも開発チーム自身の報告値であり、独立した第三者検証ではない。詳細な計画テーブルはリポジトリのdocs/evaluation.md、3D検出・占有・地図分割の結果は技術レポート側に記載があるとしている。
運転シーン理解と汎用VQA — ベース超えと能力保持の主張
- 運転VQA(Qwen-Drive-1.0-SFTの報告値): LingoQA 77.8、Ego3D RMSE 7.78、VLAD 66.5、SURDS 66.1、WaymoQA safety 70.7/all 74.5、CoC all 41.3、IH 71.0。比較対象のベースQwen3.5-4B(LingoQA 70.4、WaymoQA all 67.1など)やCosmos-Reason2-8B、MiMo-Embodied-7Bなどを上回るとの表になっている。
- 評価条件の注意点: LingoQAは公式のLingoJudgeではなくQwen-Plusを判定者に用いたスコアであり、公式LingoJudge手順ではLingoScore 79.4になるとリポジトリ自身が注記している。判定者の違いで数値が変わるため、他表との単純比較には注意が必要。
- 汎用VQA・推論(能力保持の主張): MMBench 85.5(ベース87.1)、MMStar 75.9(ベース75.3)、MMMU 72.7(ベース73.4)、RealWorldQA 79.0(ベース76.3)などで、運転特化後も汎用の視覚言語能力をおおむね保持しているとの表になっている。一部(CountQA 31.7 vs 35.9など)ではベースを下回る項目もある。
- 空間理解・グラウンディング: EmbSpatial、ERQA、RefSpatial、Omni3D、ODinW13の表も掲載されているが、本稿では数値の羅列を避け、一次情報の表を参照されたい。