NAW / GOVERNANCE 07
IMAGE: AI生成ビジュアル
GOVERNANCE / AI Safety
「ガードレール除去済み」オープンモデルの商用API、abliteration.aiが登場 — GLM-5.3ベースのAbliterated Large v2を公開
オープンウェイトモデルの安全機構を重みレベルで取り除いたとするモデルを、OpenAI互換APIで提供するサービス。レッドチーミングやサイバーセキュリティ用途を掲げ、利用側で制御するPolicy Gatewayを併設する。
オープンウェイトモデルの安全機構(ガードレール)を取り除いたモデルを商用APIとして提供するサービス「abliteration.ai」が登場した。同サービスは自社の手法を「重みから拒否方向を取り除く(takes the refusal directions out of the weights)」ものと説明し、OpenAI互換のAPIと利用者側の制御機構を組み合わせて提供している。
サービス内容 — 安全機構を除去したモデルのAPI提供
- 提供形態: 「Unrestricted AI API + Enterprise Policy Gateway」を掲げる商用APIサービス。ブラウザやAPI経由で利用できるとしている。
- 手法の説明(自社説明): オープンウェイトモデルの重みに含まれる拒否(refusal)に関わる方向を取り除くことで、プロバイダー側の拒否フィルターなしに利用できる「less-censored」なモデルを提供するとしている。
- 最新モデル: 「abliterated-model-large-v2」を公開し、ベースモデルはZ.AIのGLM-5.3であるとしている。FP8形式でホストしているとしている。
- 自社評価(ベンダー公称): 同モデルについて「CyberGymで84.5%」という評価結果を示している。いずれも同社による公称値であり、独立した第三者による検証は確認できていない。
API仕様と用途 — OpenAI互換、ゼロ保持をうたう
- API互換性: OpenAI互換の
/v1/chat/completionsエンドポイントを提供し、Anthropic形式のAPIにも対応するとしている。ドキュメントではベースURLやChat Completions、Responsesの利用方法を案内している。 - データ保持: 「zero data retention(データを保持しない)」をうたっている。
- 想定用途(自社が挙げるもの): AIレッドチーミング、サイバーセキュリティ、トラスト&セーフティ、合成データ・評価(evals)、機械学習研究、防衛・政府調達関連の業務ワークフロー。
- 料金の詳細: 料金ページの存在は確認できるが、本稿執筆時点では具体的な価格条件の裏付けが取れていないため記載しない。
ガバナンスの仕組み — 利用者側で制御するPolicy Gateway
- Policy Gateway: 利用者側でポリシーをコードとして定義し、プロジェクト単位のキー管理、監査ログなどを備えるとしている。
- 標語: 「Unrestricted. Not ungoverned.(制限は取り除くが、統治なしではない)」を掲げ、制御の主体を利用者側に置く設計と説明している。
- 注意点: 性能や安全性に関する数値はすべて同社の公称値であり、独立評価は確認できていない。また、拒否機構を持たないモデルの提供という性質上、利用目的の適正さは利用者側の管理に委ねられる構造であり、導入時は自組織のポリシーとの適合確認が必要である。