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Polimill、全国約1,050自治体でQommonsAIを展開 — OpenAIのGPTとCodexで次世代の公共AI基盤を構築

OpenAIが2026年8月31日に公開した事例で、Polimillが開発するQommonsAIが約1,050自治体で利用されていることが明らかになった。GPTモデルを基盤に行政知識の横断検索と政策立案を支援し、Codexによる開発加速で「公共OS」構想へ進化を図る。

OpenAIは2026年8月31日、日本のPolimillがGPTモデルとCodexを活用して構築した行政向け生成AIプラットフォーム「QommonsAI」の事例を公開した。QommonsAIは現在約1,050の自治体で利用され、日々の業務に追われる自治体職員が行政知識を横断的に検索・活用し、政策立案へ反映するための基盤として位置づけられている。Polimillは同プラットフォームを単なる業務効率化ツールから、自治体業務を支える**「公共OS(Public OS)」**へ進化させる構想を掲げる。

QommonsAIは議会対応を起点に、公共サービスや福祉、法令検索などへと対応領域を広げてきた。OpenAIによれば、同社はCodexを開発工程全体に組み込むことで開発速度を大幅に加速させている。

QommonsAIの概要 — 約1,050自治体の分散データを知識基盤へ

  • 発表日と形態: 2026年8月31日、OpenAI公式ブログ「Polimill builds Japan’s next-generation public AI infrastructure」として公開された事例紹介。
  • 利用規模: 約1,050自治体、約55万人の公務員が利用。Polimillが展開する市民参加プラットフォームSurfvoteの知見を背景に、自治体業務に特化した生成AI基盤として提供されている。
  • 課題認識: 各自治体でワークフローや文書フォーマットが異なり、過去の記録が散在することで政策形成に市民の声を反映する時間が確保しづらいという構造的課題を起点に開発された。
  • データ整備のアプローチ: 全国の議事録を収集・標準化し、AIでメタデータを付与して自治体・期間を横断する検索基盤を構築。福祉、法令など他行政領域にも拡張し、分散した情報をアクセス可能な知識ベースに転換している。
  • 基盤モデル: OpenAIのGPTモデルをコアに採用。ChatGPTの広い認知が、技術用語に不慣れな職員にとっても導入障壁を下げているとし、QommonsAIの汎用対話機能ではGPTモデルが最も頻繁に選択されていると説明されている。

Codexによる開発加速と今後の構想 — Qommons ONEとスーパーエージェント

  • Codex活用: 要件定義からテストまで開発ワークフロー全体でCodexを採用。AIが生成した計画をエンジニアがレビューし、上位の意思決定に集中する運用により、開発速度が3〜5倍に加速したとされる。OpenAIによるベストプラクティスやプロセス設計の支援も組み合わされている。
  • 検証結果: 経験の浅い職員がAIを用いて作成した政策提案が、ベテラン職員による提案に近い評価を得たとする検証を紹介。一方で、依然として経験豊富な職員の提案が最高評価であり、マニュアルに記載されていない暗黙知や実務的判断の差が残ると分析されている。
  • 暗黙知の形式知化: 今後はベテラン職員がAIに指示を出し、出力を修正する過程を記録することで、文書化されていない判断を組織知として蓄積する方針が示された。
  • 今後の展開: 2026年秋にQommons ONEを本格展開予定。外部企業が自治体向けアプリケーションを提供できるストアとして機能し、中心には複数の特化AIや民間アプリを統合する**「スーパーエージェント」**を配置する構想。利用者が目標を述べると、必要なAIやアプリを呼び出して調査からプレゼンテーション作成までを一気通貫で成果物化する姿が描かれている。
  • 位置づけ: Polimillは、OpenAIの幅広いモデル能力とエージェント開発の知見を、同構想の重要な基盤と位置づけている。公共分野での生成AI活用が、自治体ごとの個別最適から全国横断の知識共有基盤へ移行する動きとして注目される。

出典