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Tencent、770B MoE「Hy4 preview」をオープンソース公開 — 49Bアクティブ・100万トークン対応

GLM-5.3やKimi K3を上回る社内評価2.99/4.0、推論スループット31.8%向上の自己最適化も。Apache 2.0でHugging Face等で公開、APIは$0.834/$2.501 per 1Mトークン。

Tencentは2026年8月28日、次世代大規模言語モデル「Tencent Hy4 preview」をリリースしオープンソースとして公開した。Mixture-of-Experts(MoE)アーキテクチャで総パラメータ770B、トークンあたり49Bがアクティブに動作し、100万トークンを超えるコンテキストウィンドウを備える。コーディング、オフィス業務、科学研究など実務の生産性タスクに特化し、「オープンソース最上位層」の性能をうたう。

モデルはHugging Face(tencent/Hy4-preview)、ModelScopeなどでApache 2.0ライセンスで公開されたほか、Tencent Cloud TokenHubやOpenRouter経由のAPI、WorkBuddy・CodeBuddy・Yuanbao・ima等のTencent製品からも利用できる。WorkBuddyとCodeBuddyではリリースから2週間無料で提供され、既存のHy3の無料提供も9月30日まで延長された。

Tencent Hy4 preview 概要 出典: Tencent Releases and Open-Sources Tencent Hy4 preview — Tencent

生産性特化の設計と社内評価

Tencentによれば、Hy4 previewはモデル規模・コンテキスト長・データ量を大幅に拡張し、事前学習と事後学習の両面の進化で知能が leap したとしている。ソフトウェア工学、ゲーム、金融、セキュリティなど各領域の専門家と共創した高品質データと、WorkBuddy等との深い共同設計(co-design)が特徴という。

定量評価として、Tencentは163名の専門家による203件のエンジニアリングタスクでの盲検評価を公開した。

  • Hy4 preview: 2.99 / 4.00
  • GLM-5.3: 2.92 / 4.00
  • Kimi K3: 2.94 / 4.00

いずれもTencent社内評価(ベンダー公称値)であり、独立した第三者評価ではない点に留意が必要だ。

領域別の強化点として同社は以下を挙げている。

  • ソフトウェア工学: 長文コンテキストでの理解・計画・デバッグ・検証の強化、フロントエンドの視覚的品質と操作性向上
  • オフィス/分析: 複雑な業務環境の理解、財務分析、データ分析と文書横断の協働、文書・表・プレゼン作成までの一連ワークフロー対応
  • ゲーム開発: 自然言語1回で遊べるプロトタイプを生成しゲームエンジンと連携、マルチターンで複雑なプロジェクトを継続改善
  • 科学研究: AI研究開発、分子動力学シミュレーション、物性物理、基礎数学などでの推論・問題解決の向上

Hy4 previewの生産性シナリオ 出典: Tencent Releases and Open-Sources Tencent Hy4 preview — Tencent

自己改善ループと推論基盤の最適化

Hy4 previewでは、モデル自身が開発プロセスに参加する初期的な再帰的自己改善(recursive self-improvement)ループが初めて導入されたとTencentは説明する。モデルが学習手法・データ戦略・評価フレームワーク・低レベル演算子の最適化案を提案し、実験を実行して結果に基づき反復、そのコード・ログ・フィードバックを次ラウンドに反映する仕組みだ。

さらに推論システムのボトルネックを自律的に分析し、演算子融合や通信最適化などを複数ラウンド最適化した結果、ベースライン比でエンドツーエンドのスループットが31.8%向上し、異なるコンテキスト長や並行度でも一貫した改善が得られたという。いずれもTencent公称値であり、ハードウェア構成やワークロードによるばらつきは今後の独立検証が待たれる。

提供形態・価格と今後

Hy4 previewはプレビューを経て正式版へ至る反復開発を採用し、実利用フィードバックを研究開発に反映する方針。Hy4シリーズの次バッチも近く公開予定としている。

API価格(Tencent公表):

  • 入力: $0.834 / 1Mトークン
  • 出力: $2.501 / 1Mトークン
  • キャッシュヒット: $0.042 / 1Mトークン

高いコスト効率を維持しつつ高度なAIを広く利用可能にする狙いとしている。なお一次情報の公式ブログには、標準的な公開ベンチマーク(MMLU、HumanEval、SWE-bench等)の比較表は掲載されておらず、数値の詳細はモデルカードや今後の技術レポートでの開示が待たれる。

出典

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