NAW / BUSINESS 05
IMAGE: AI生成ビジュアル
BUSINESS / AI Music Licensing
UMGとElevenLabsが複数年の戦略提携 — ライセンス済み楽曲でリミックス創作できるAI音楽プラットフォームを開発
Universal Music GroupとElevenLabsが複数年のライセンス契約と戦略的協業を発表。参加アーティストの楽曲を使ったリミックスやマッシュアップ、新解釈トラックの共創ができるAI音楽プラットフォームを開発中で、アーティスト・ソングライター向けAIオーディオ製品の共同開発も進める。
Universal Music Group(UMG)とElevenLabsは2026年9月10日(米国時間)、複数年のライセンス契約と戦略的協業を発表した。ライセンス済み楽曲とアーティストの参加を土台にしたAI音楽制作プラットフォームの立ち上げから始まり、アーティスト・ソングライター向けのAIオーディオ製品の共同開発も含む。ElevenLabsにとってメジャーレーベルとの契約は今回が初めてとされている。
ライセンス済み共創プラットフォームの内容
- ファンとの共創: 開発中の新プラットフォームでは、参加アーティスト・ソングライターの楽曲を使い、リミックスやマッシュアップ、新しい解釈のトラック、パーソナライズされたボーカル体験などの形でファンが共創できるとしている。
- 追加製品も視野: 今回の合意には、今後数か月・数年かけた追加の製品開発やファン体験の拡充も含まれる。
- 既存製品との区別: 新プラットフォームはElevenLabsの既存音楽製品とは別に提供される。既存製品として、API経由のスタジオ級音楽モデル「Music API」と、オリジナル楽曲の生成・編集アプリ「ElevenMusic」が挙げられている。
- 共通原則: 両社は、AIによる音楽イノベーションは責任ある形で構築し、人間の創造性を尊重し、アーティストとソングライターが創出価値に参加できるようにするという方針で一致しているとしている。
両社トップのコメント
- UMG会長兼CEOのLucian Grainge氏: AIと音楽の最もエキサイティングな可能性は、アーティスト・ソングライター・ファンを中心に据えるものだとし、責任あるAIが発見を促し、アーティストとファンの結びつきを深め、創作コミュニティに新たな収益機会を開くと述べている。
- ElevenLabs共同創業者兼CEOのMati Staniszewski氏: UMGのグローバルなコミュニティと権利管理の知見にElevenLabsのAIモデル・製品を組み合わせ、アーティストとソングライターがファン向けの新しい体験を生み出し、公正な対価を得られるようにすると述べている。
訴訟ではなくライセンス提携でAI音楽の収益化を図る動きは、メジャーレーベル各社の間で広がりつつある。なお、今回のプレスリリースでは契約金額やアーティストの参加条件、対価配分の具体的な仕組みは開示されていない。実効性を見極めるには、プラットフォームの提供開始後の参加アーティスト数や利用条件の確認が必要だ。